チーズフォンデュfondueは、スイスの料理なのだが、フランスでも特に冬場の人気メニューとなっている。
友人といそいそと食べに出かけた。
セットメニューで22.5ユーロくらい。ワインを飲んでも1人30ユーロ以内なので、思っていたよりずっと安い。
配膳されると、なんとなくアルプスの少女ハイジで見たことあるような光景が目の前に広がっている。
取っ手のついた小鍋が、日本でいうと旅館の1人用鍋のときみたいに小さな燃料のコンロに乗った状態で出てくる。
中にはチーズの海である。白ワインとチーズの得も言われぬ香りがたちのぼる。
チーズに浸すのはお代わり自由のパンか、素揚げした小さなジャガイモ。このジャガイモがまたほくほくで、チーズを付けると当然うまい。
友人は ラクレットRacletteという料理を注文。
スイスでは、大きなチーズを溶かして、その表面をすくって食べるらしいが、この店では長方形の熱した鉄板の上で直接溶かして、それを木のへらですくって食べる。このチーズを、件のジャガイモや三種類のハムにつけて食べるのである。
まあこちらも当然のようにうまい。
明日以降の体調や体重のことなど棚上げである。
普段ならこんな高カロリーな食いものと躊躇するところを迷わずがばがば食べるので、脳の中が混乱している。ドーパミン垂れ流しの緊急事態発生である。
べちょべちょしたカロリーのかたまりを口に入れて、ワインで流し込む、これ至福。
デザートはクレームブリュレを頼んだが、正直言って完全に蛇足であった。
おすすめは衆目も気にせず、チーズフォンデュ一択である。前菜もデザートも不要。食後はどこかでコーヒーでも飲みましょう。
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